人の身体は、栄養を過剰に与えすぎると、本来自分で整えられる力が弱ってしまうことがあります。
たとえば、サプリメントに頼りすぎることで、身体本来の調整力が働きにくくなることがあるように。田んぼも、稲も、まったく同じだと感じています。
農薬や化学肥料を使えば、その瞬間だけは良く見えます。しかし続ければ続けるほど、土も微生物も稲自身も「自分で立つ力」を失っていく。
だから私は、余計なものを足さず、「過保護にしない」という選択をしています。
必要以上のものを与えず、微生物と稲が本来の力で立ち上がる「環境だけを静かに整える」。
そうすると、稲は深く根を張り、太陽と水と土だけで立ち上がり、自分で栄養をつくれる体に戻っていく。
それはまるで、自然治癒力を取り戻した人の身体のよう。
私がしていることは、「育てる」というよりも、育とうとする力を邪魔しないための、環境づくり。
自然界の力は、人が思っているよりずっと強いのです。